実は多い!?住宅用語から来た慣用句
家づくりコラム
2026.07.11
「几帳面」「建前」
■「几帳面」
「几帳(きちょう)」というのは、平安時代以降、公家の邸宅に使われていた間仕切りの一種です。几帳は丸く面取りがされ、細工が施されます。そのことを「几帳面」といいます。宮大工の細工が細部まで丁寧に仕上がっていることから、「きちんとしたさま」を表すようになりました。
■「建前」
「本音と建前」とよく現代でも、本音とは違う表向きの表現として使われますが、もとは木造建築で基礎の上に柱や屋根などの骨格が組みあがった際に行う行事を「建前の儀式」といいます。儀式が終わればどのような家が建つのかがわかるため、今後の計画が表向きにわかるという意味から転じているといわれています。「建前」には言い伝えられている逸話があるみたいなので、皆さんも調べてみてください。
「こけら落とし」「釘をさす」
■「こけら落とし」
劇場やコンサートの最初の公演の際に「こけら落とし」と表現されるので、身近に感じられる方も多いのではないでしょうか。
「こけら」とは木を削った際に出る木くずのことで、建物完成後に屋根などに残った木くず(こけら)を落とし清めるという伝統的な儀式から、「こけら落とし」が使われるようになったようです。
■「釘をさす」
念を押す場面で使われる言葉ですが、もともと柱や梁を継手だけで接合していた建築に、念のため釘を入れることから生まれたといわれています。
「いの一番」
一番最初にする、という意味で使われていますが、「いの一番」とは建築をする際の柱の位置を指しています。
「番付」で決められた柱の位置は、横方向は「い・ろ・は」、縦方向は「一・二・三」となっています。最初に柱を立てるのは「い」の「一番」。そこから生まれた言葉です。
現在でも建物の図面では「いろは」「一二三」と表記していますので、ご建築の際に見てみてください!
建築と慣用句のつながり
以上、建築用語から来た慣用句でした。
語源については諸説あるものもありますが、昔は衣食住の重要性を特に大切にしていたので、慣用句の語源もそこから派生しているものが多いです。
お家づくりの中でも聞いたことがある言葉がいろいろ出てくると思いますので、ぜひお打ち合わせを楽しくする知識として覚えてください!
まとめ
普段何気なく使っている言葉の中には、建築の歴史や文化が由来となっているものがたくさんあります。
意味や語源を知ることで、お家づくりや打ち合わせがより楽しく、身近に感じられるはずです。ぜひご家族とも話題にしてみてください!
Hitoki Ohama
大濵 緋時
住生活アドバイザー
日ごろから意識せず使っている慣用句は、実は建築用語から来ているものが多くあります。知っているとお家づくりが少しでも楽しくなると思いますので、ぜひ覚えていってください!